みなさんこんにちは。
ベトナムはホーチミンにある
日系クリエイティブエージェンシー
MOJAです。
今、日本の若者の間で、めちゃんこブームになっている日本語ラップ。
ようやく市民権を獲得したとかしないとかで
数々のヘッズたちは、やんちゃに耳を傾けています。
そのきっかけになったのが、
口喧嘩、即興ののしりあいを、
音楽にのっけて、おしゃれにかっこよく調整した
フリースタイルバトル。
【高校生ラップ選手権】と
【フリースタイルダンジョン】です。
詳しくはこちらをどうぞ。
→高校生ラップ選手権とは?
→フリースタイルダンジョンとは?
両企画とも始まって1年以上、
まだまだめちゃんこ流行ってるみたいですね。
ところがしかし、
まだまだ音源のセールスは
本家アメリカやイギリス、韓国などに比べると、伸び悩んでるそうです…。
そこで、今回は日本語HIP HOPの名盤を
CDジャケットからの視点、アート的な視点でまとめてみました。
■日本語ラップは日本語HIP HOPとともにあり
1.スチャダラ外伝-スチャダラパー(1994)
日本語ラップを聞いてハマったことがある方であれば、一度は通ったことがあるアルバムだと思います。
大ヒット曲「今夜はブギー・バック〈smooth rap)」が収録されていることは置いといて、
ポンキッキのオープニングの「パーッパラッパラッパラ~♪」ではじまる
おなじみ「GET UP AND DANCE」(スカパラ参加)も収録。
このアルバムのイラストデザインでデビューした、シャシャミンさんのイラストが素敵です。
2.緑黄色人種-shing02(1999)
日本のヒップホップがいろいろな理由から、
「メジャー」と「アンダーグラウンド」の二つの世界になっていますが、
この作品は、当時のアンダーグラウンドシーンの代表的な作品とされています。
ジャケットデザインも雑誌のようになっており、タイトルにかかっていますが
タイトルは実はよく考えるとHIP HOPな言葉です、かっこいいです。
細かい仕掛けがたくさんあります。
3.FUTURE IS NOW-SOUL SCREAM(2002)
SOUL SCREAMの前作「The Positive Gravity 案とヒント」は
日本語HIPHOP名盤と言われてますが、
こちらも忘れてはいけないSOUL SCREAMの名盤です。
内容は一貫したテーマで構成されていて、
単純だけど忘れちゃいけないことを常に訴えています。
ジャケットの女性のイラストは一目見たら忘れない印象を受け、
とても力強いです。
4.ひとつになるとき-EVISBEATS(2012)
2012年最高のアルバムは?と聞くと、かなりの数で返事が返ってくる
EVISBEATSの新作『ひとつになるとき』です。
このアルバムはラップ自体が嫌じゃない方には
是非とも一度だけでいいので聞いてほしい名盤です。
CDジャケットもとても素晴らしく、アルバムのイメージぴったりの
清々しい色彩鮮やかなデザインです。
5.病める無限のブッダの世界-Buddha Brand(2000)
日本語ヒップホップの伝説的存在、
Buddha Brandの最初のフルアルバム作品です。
これまでの作品がほとんど収録されているので、
ベストだと思っていいかもしれません。
収録曲の「人間発電所」「ブッダの休日」「大怪我」は
日本語ヒップホップを語るうえで
絶対外しちゃいけない名曲と言われています。
アルバムジャケットはタイトルの
「病める」が見事に踏襲されていて、すごく病んでいます。
6.Pushin’-STUTS(2016)
MPCプレーヤーとして世界的有名な日本人です。
ニューヨーク・ハーレム地区の路上でMPCライブを敢行し、
ファンは人種の壁を超えており、
YouTubeに上げたライブ動画の合計再生回数が20万回を超えたり、
国内外から高い評価を受けています。
ちなみにMPCってのはこんな感じです。
いろんなとこから音を採ったり(サンプリング)して
音楽で遊ぶおもしろい機械です。
中身の音楽も然ることながら、
このジャケットはとても素晴らしいです。
ジャケ買いしても問題ないくらい中身も素晴らしく、
STUTSの音楽性に共感した様々なゲストが参加しています。
これぞまさにアートというジャケットですが、
残念ながら、どなたが描かれた作品かわかりませんでした。。。
ぜひどなたかご存知でしたら教えてください。
7.業界くん物語-いとうせいこう他(1985)
http://www.universal-music.co.jp/p/UPCY-7187/
日本語ラップをはじめた人、ということで今では何を見てもテレビで見ないことはない
いとうせいこう大先生。
今年(2016)11月に再版されるらしいです。
何と言ってもすごいのはその韻の踏み方であり、
スチャダラパー先生は
タイニーパンクス先生やいとうせいこう大先生がいないと
HIPHOPをはじめなかったらしいので、
現代への影響力はすさまじいものだと思います。
アートワークや楽曲に参加したアーティストは、
・いとうせいこう
・ヤン富田
・藤原ヒロシ
・高木完
・屋敷豪太
・ブラボー小松
・DUB MASTER X
・やや
・ちわきまゆみ
・シティボーイズ
・竹中直人
・久本雅美
・中村ゆうじ
・ふせえり
・秋野まりこ
・なんきん
・ナンシー関
アングラ系、シュール系、演劇系など
いろいろな方面から
その当時のアートの凄腕たちによって完成されています。
このジャケットも、決して古びることなく
ただのキャラクタージャケットではなく、
かなり斬新なアート作品になっております。
■いかがでしたか?
今話題の日本語ヒップホップをCDジャケットからまとめてみました。
もちろんまだまだ、お勧めしたい作品はありますが、また次回どこかで…。
ライムスター 宇多丸さん曰く【HIP HOPは「持たざる者」の表現方法】なので、
まさにアートの形だという事ですね。
その持たざる者に感銘を受けたアーティストが描くCDジャケットは
まさにアートの引き継ぎ作業です。
日本語ラップの技術は明らかに上がっていますが、
なぜ上がってるかはもちろん積み重ねだと思います。
今までの沢山の先駆者のおかげで、今のブームがあることを
忘れないで聴いていたいものです。
これからも、HIP HOPも、当然ジャケットデザインも素晴らしい作品が
世の中に出ていくのでしょう。
楽しみにしたいものであります。
ぜひお問合せはお気軽にお願いいたします。
MOJAを、これからもよろしくお願いいたします。