みなさんこんにちは。
ベトナムはホーチミンにある
日系クリエイティブエージェンシー
MOJAです。
少し話題が遅れていますが…
オリンピックの閉会式の日本のショー、
素晴らしかったですね!
関わったすべてのスタッフの皆さま、お疲れ様でした。
報道で注目されたのは、安倍マリオでしたが
MOJAが注目したいのは「ドラえもん」「キャプテン翼」などのサブカル系のスターたちです。
いえ・・・オリンピックの閉会式に登場しちゃうのですから、
もはやサブカルではないのかもしれません、
メインストリートですね。
漫画とアニメ。やはり日本の宝です。
そこで、今回は
日本の漫画が本当にサブカルだった頃の
「漫画好きと言うのであれば一度は読んでほしい」伝説オールドスクール漫画8選!
を半ば無理やりお届けします。(やりたくてやってます、すみません。)
■至極の名作、8作品!
ではさっそく参ります。
1.キャプテン‐ちば あきお
野球漫画の金字塔、翼がつかないほうのキャプテンです。
それまであった野球漫画は基本的にはファンタジー要素が強く、
熱血漫画がほとんどだったのですが、
この漫画の最大のテーマは努力。
ちゃんと努力して、ちゃんと試合で結果を出すところが細かく描かれています。
そして
最初の主人公のキャプテンが学校を卒業することになると
次のキャプテンが主人公になるという今までになかったことを
いくつもやったとても伝説的な野球漫画になっております。
ちばあきお先生は
1984年にこの世から去ってしまった後も、人気は根強く
今もたくさんのファンがいる漫画家さんです。
お兄さんはあしたのジョーなどで知られる、ちばてつや先生です。
2.TATSUMI-辰巳 ヨシヒロ
今は当たり前の「劇画漫画」を作り上げたと言っても過言ではない
辰巳 ヨシヒロ先生の短編集です。
自身の自伝的映画「TATSUMI」の劇中作が数点収録されています。
この映画自体はシンガポールで制作
2011年に公開されましたが、漫画自体は初期、中期の作品が多く
辰巳 ソシヒロ先生を知らない人でもこれを見ればだいたいわかるような内容です。
劇画で有名な戦友 さいとう・たかを先生よりも
もっと生臭く、とても息苦しいリアリティがある物語を描き続けました。
これまたシュールな作風で同じ様なカテゴリーにされるつげ義春先生とは
まるで違う、その作風は本当に独特です。
3.11人いる!-萩尾望都
上記イメージは過去のデザインです。
今のデザインはこちらです。
どちらも素敵です。
漫画界の生ける女王、萩尾望都先生。
クラシックな漫画に少し詳しくなると
もはや避けて通れないのがこの巨匠です。
最近も、『ポーの一族』の続編を掲載した雑誌が異例の重版になったり、
「寄生獣」のスピンオフを描いて、それがまた傑作だと話題になりました。
名門の宇宙大学で、
宇宙のさまざまな国からやって来た11人の受験生が
疑心暗鬼を繰り返して事件を乗り越えていくというような
超SFな物語です。
読んでない方もいると思うので、
深くは綴りませんが
タイトルと物語がリンクしており、タイトルのつけ方も秀逸です。
当時は、少女漫画雑誌に掲載されたとは思えない、
本格的SFだと話題になったそうです。
4.大島弓子セレクション セブンストーリーズ-大島弓子
https://7net.omni7.jp/detail/1102604994
大島弓子先生も根強いファンが多く、
少女漫画界の宝的な漫画家先生です。
最近もWOWOWで「グーグーだって猫である2」が
放映されたばかりの、大島弓子先生。
その前作 映画版「グーグーだって猫である」の劇中に出てくる
過去の短編漫画を集めたのがこちらです。
このセブンストーリーズに収録されている作品は、
ストーリー的にも女性的なものが多いのですが、
その演出とセリフ回しで、
男性が読んでも何かを絶対感じれると思います。
(私もそうでした。)
「女性」自身をテーマにしたような作品が多く、
男の人は、逆に読んだほうがいいんじゃないかと思うくらい、
女性的な作品です。
線の美しさ、コマ割りの素晴らしさは天下一品なので、
大島弓子ワールドに足を踏み入れたことの無い方は
ぜひ一度ご覧くださいませ。
5.童夢-大友克洋
大友克洋先生と言えば「AKIRA」しかしらない!
という方は少なくないかもしれませんが、
こちらの作品に若き日の大友克洋先生、全快の作品でございます。
団地で巻き起こる、超能力者の同士の争いは物凄くシリアスです。
ショッキングな内容で、不条理なのですが、
決してホラーの雰囲気というわけじゃありません。
むしろエンターテイメント性も高く、メッセージも伝わってきます。
何より、圧倒的な画力にやられてしまいます。
大友先生のこの時代の作品は当時の漫画界に革命を起こしたと言われています。
大友克洋先生は今ではしっかり映像作家な雰囲気があるのですが、
漫画をまた描いてほしいです。
6.まんが道-藤子不二雄Ⓐ
http://goo.gl/q6AJUq
漫画の黎明期、手塚治虫先生に憧れて漫画家を志した
藤子不二雄先生
(藤子不二雄Ⓐ先生と藤子・F・不二雄先生)
の若き日を描いた半分ドキュメント青春漫画です。
漫画家を目指す連載青年漫画というのは、
今でこそたくさんありますが
この作品がそのパイオニアです。
バクマン。や重版出来や編集王(これは編集者が主人公ですが)との一番の違いは、
内容が基本的に実話という事です。
手塚治虫先生やトキワ荘の仲間との出会い、
まだ若かったころ二人が出版業界から干されてしまうことも、切実に描かれています。
視点は作者である藤子不二雄Ⓐ先生なので、
いかに藤子・F・不二雄先生がすごかったのかも思い知らされます。
忍者ハットリくんも、ドラえもんもこの二人がいなかったら
出会えてなかったと思うと感慨深い限りです。
ちなみに、トキワ荘の話は
映画「トキワ壮の青春」でもリアルに
そして切なく表現されているのでおすすめです。
7.絶対安全剃刀-高野文子
天才視覚漫画家、高野文子先生の処女作も入ってる短編集。
このタイトルからして
普通でないものを感じませんでしょうか?
アングルやコマ割りや絵のタッチは唯一無二、
高野文子先生のまねをすると下手になるくらい
隠された技術がすべて詰まってる素晴らしい鬼才です。
この短編集の作品はすべて素晴らしいのですが、
中でも認知症が始まった老女の環境を描く
「田辺のつる」という作品は、単行本発売当時話題になったそうです。
8.鉄腕アトム 史上最大のロボット-手塚治虫
http://goo.gl/sq8ebc
http://tezukaosamu.net/jp/war/entry/83.html
言わずと知れた神作。
神様、手塚治虫を語るうえで欠かせない作品で、
を描きました。
手塚治虫先生には数々の代表作がありますが、
雑誌『少年』で当時アトムと同じくらい人気だった
横山光輝先生の『鉄人28号』に対抗して作られたという噂ですが、
そんなことはもうどうでもいいと思うくらいテーマが深く、
そして重い内容をエンターテインメントに変えた大傑作です。
アトムを一度も読んでいない方は
この漫画だけでもぜひご覧くださいませ。
■いかがでしたでしょうか?
今は漫画が当たり前に読めて、
ネットで無料で手に入る時代になりました。
色々な作品が世の中にあり、好きな作品は簡単に手に入ります。
それは、とても便利で
漫画の市民権を、まだまだ揺るがないものにしています。
このクラシック作品たちのように
時代を超える名作が、
明日にでも産声を上げるかもしれないと思うとワクワクしてしまいます。
世界から見た、ジャパニーズクリエイティブの真の強さを
再度確認できる日も近いかもしれません・・・!
読んでいただいてありがとうございました。
またお願いします!